にじいろちらしずしでまぜかえされた自分について

9月1日に2日間の公演を終えたにじいろちらしずし。

あらためてご報告もせず1か月以上がたってしまいました。

大学が大学の宣伝もかねて申し分のないレポートをホームページにあげてくれましたのでご紹介します。

違いをともに生きるセクシュアリティ/ジェンダー演劇プロジェクト 「にじいろちらしずし」

このレポートで学生たちが投げかけた問いとあるのはプロジェクトではネタと呼ばれていました。学生たちがネタを提供し、先生方が作った脚本、出演者たちの身体や声を基本の材料に、演出などの調味料でまぜてしあげたちらしずしです。

ちらしにあるように「自分をまぜかえ」してもらうことがねらいでしたがアンケートを読むとぶなんに受け止めていた人からかなり揺さぶられた人まで幅がありました。

私自身がこのプロジェクトに関わってもっともまぜかえされたのは性自認の根拠でした。

それは「2歳のころから自分は女の子だと思っていました」というセリフからです。もちろん十分ありうることではあるのですが後付けの記憶なのではという疑問がありました。自分が女だと思って生きてきたのに当事者としてフェミと自称しながら2歳のころから女の子だなんて意識していたとはとても思われないのでした。フェミニストとしての当事者問題意識を持つ女カテゴリーとMtFで自分が女だと主張する人の女カテゴリーとの間に隔たりを感じたことで意味の多様化の芽はいたるところに立ち現れることに驚かされました。

にじいろちらしずしのチラシ

チラシの配布を始めました。折込ネットワークさんに依頼して8000枚を劇場関係へ配ってもらい、ジェンダー・女性学研究所からは1000枚を主に関連施設に送付しました。

こちらが表面。

チラシ表

裏面に情報が満載ですのでクリックして拡大してご覧ください。

裏面はこちら。

チラシ裏

この虹の先端になにやらグレーな雲。ちらしずしもなんだかな~。と思ってくださるとこちらのねらいどおりです。

とってもやさしい虹の風景が原案で出された当初、学生たちから激しい反発があったのでした。

こんな絵じゃ、心の傷ついた人が癒されることを期待してしまう!

癒されようと思って劇を見に来た人は「なんじゃこりゃ?」と怒って帰るに違いない!

ま、なんというかそんな内容の劇なのでしょう。

あくまで学生たちの主観です。

 

牧村朝子さんも、にじいろちらしずしを応援してくれています

ジェンダー演劇プロジェクト「にじいろちらしずし」*の裏話その3

演劇作りにはさまざまな分野の専門家や活動家の方々が巻き込まれてくださっています。そういった方々と出会い、お話が聞けるのはまさにプロジェクト参加メンバーの役得。先日、レズビアンタレントの牧村朝子さんと「にじいろちらしずし」へ牧村さんをまきこんでくださった小池未樹さんをキャンパスにお招きし、話し合いを持ちました。すでにツイッターで牧村さんをフォローしている学生などは、最後までドキドキして話せなかったそうです。牧村さんはフランス在住。ただいま愛する妻をパリに残して日本に一時帰国中とブログでも書いていらっしゃいます。なかをとりもってくれたのは小池未樹さん。小池さんは元「空宙玩具(TACO)」のメンバーです。TACOは「にじいろちらしずし」の総監督角田先生が主宰されている劇団です。

牧村さんも小池さんも8月31日と9月1日にはわざわざ名古屋に来て「にじいろちらしずし」を応援してくださるそうです。公演日、会場で牧村朝子さんに会えるかも。お楽しみに。

 

「にじいろちらしずし」ブログでは演劇づくりのプロセスがていねいにレポートされています。あわせてご覧ください。

 

*ジェンダー演劇プロジェクト「にじいろちらしずし」は愛知淑徳大学ジェンダー・女性学研究所が本年度大学より助成をうけている研究プロジェクトです。

 

思いこみをぶっこわせっていうけど

ジェンダー演劇プロジェクト「にじいろちらしずし」*の裏話その2

 

いったいどんな演劇になるのやら。

学生たちは「世間の固定観念をブチ壊す」ような演劇にしたいのだとか。スタッフも交えてディスカッションをもったところ世間の固定観念を壊したいといっている当の学生たちのほうもジェンダー規範にとらわれていることが露呈しました。自分が固く信じる性自認にあわせるべく既存の女性像・男性像に自分を近づけたがっている学生がいたり、「ふつうがなにかわからなくなってきた」という学生もいたりして、そう感じるようになる前にはあるべき女性像・男性像があったり、「ふつう」が何かが漠然とあったらしいことがうかがえます。

そこで角田先生から、まず自分たちの固定観念をブチ壊す必要があるだろうと、そこをほりさげるよう提案がありました。

さらに「にじいろちらしずし」の演劇を見に来てくれるお客さんはジェンダーに対する知識もある程度あって意識のそれなりに高い人か、演劇に興味・関心の人であるはずであるとの角田先生のもっともな指摘をうけ、少なくとも観客に何かを諭すような演劇にはしないという方向性も再確認されました。

演出チームがメールなどネットのコミュニケーションでストーリーやネタを集めつつ、ふだんのお稽古では演技指導スタッフが舞台に立つ体づくりをメインにすすめています。学生たちばかりでなくプロジェクトに参加するスタッフ全員が体に対する思いこみやコミュニケーションに関する思い込みに気がつかされるような体験をしています。

「にじいろちらしずし」ブログでは演劇づくりのプロセスがていねいにレポートされています。あわせてご覧ください。

 

*ジェンダー演劇プロジェクト「にじいろちらしずし」は愛知淑徳大学ジェンダー・女性学研究所が本年度大学より助成をうけている研究プロジェクトです。

ジェンダー演劇プロジェクト「にじいろちらしずし」

愛知淑徳大学ジェンダー・女性学研究所に勤務する大学職員、石河敦子です。

今年度、研究所が取り組もうとはじめた一大プロジェクトが「にじいろちらしずし」と命名されました。先日立ち上げたばかりのフェースブックのページに公式の説明をのせておきましたが、こちらではいかに「にじいろちらしずし」がはじまったのかについてご紹介します。

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